ゴンズイは釣り人にとって、超外道!ですよね。
釣って喜ぶ人は多くないと思います。
しかし…実はとても美味しいお魚なのです!
ゴンズイ
習性
ゴンズイ(権瑞)はナマズ目の海水魚です。
日本の生息域は太平洋側は主に福島県から南方、日本海側は主に富山県から南方に広く分布します。
体長は10 cm – 20 cmで産卵期は5〜7月。
磯や防波堤などで大きさの揃った個体が「ゴンズイ玉」と呼ばれる団子上の群れをなし回遊する習性を持ちます。
夜行性のため夜釣りなどで釣れることが多い魚種です。
ゴンズイの毒はどこにあるのか?
ゴンズイは毒のある棘を有しています。
その棘は、背びれと胸びれにあります。
尾びれと臀(しり)びれには毒針はありません。
ゴンズイに刺されるとどうなるの?
ゴンズイに刺されると火傷に似た非常に強い痛みに数時間襲われ、水腫れになる場合もあるそうです。
もし、刺されてしまった場合は医師に相談してください。
ゴンズイの毒はタンパク質系なので60度以上の熱により分解されるそうです。
応急処置としては患部を火傷しない程度の熱湯(45~50度程度)に浸し、患部を温めると言う方法があるようです。
ゴンズイは食べられるのか?
ゴンズイは食べられます!
見た目や毒針のせいで敬遠されることが多い魚ですが、実は白身でとても美味しい魚で、味噌汁や煮物、天ぷらや蒲焼などに調理して食べることができます。
ゴンズイを食らう!
「ゴンズイは寒い時期以外はまずい」とか、「鮮度が落ちやすいため釣ったその場で処理したほうが良い。」などと聞いたことがあったため、今まで持ち帰ることが無かったですが、冬季でなくとも美味しい魚だと言う話を聞いたので持ち帰って食べてみることにしました。
捌く
毒針があるのは背びれと胸びれなので最初にその部分をハサミでカットします。
(釣ってすぐだとかなり暴れるので、捌くのは自宅に帰ってからの方が良いです。ゴンズイは傷みやすい魚と言うことなので、釣りあげて直ぐにクーラーで冷やすことをお勧めします。)
次に包丁で頭を飛ばします。
胸びれは頭を飛ばすときに一緒に包丁で飛ばしてもOKです。
次にお腹部分を割き、内臓を取り出しきれいに洗います。(背開きにする場合はおなか部分を割きません。)
鱗はないですが、ぬめりを取るために表面をざっとタワシで擦るといです。
ここまでで下処理は完成です。
鱗がない分、下処理は簡単で済みます。
煮つけで食らう
ゴンズイをフライパンまたは鍋に入れ、砂糖、みりん、醤油、日本酒を1:1:1:1の割合(分量は魚の量によって変わります。好みで調整してください。)で鍋に投入し、その後ゴンズイが半分くらい浸るくらいまで水を入れます。
ショウガがあればひと欠け、チューブなら1cm程度入れると良いでしょう。
フライパンまたは鍋を火にかけ沸騰したらアクを取ります。
その後、落し蓋をして汁を好みの濃いさに煮詰めれば、完成!
お味は?
さてさて、気になるお味の方ですが、ゴンズイは何となく「ウナギっぽいかな~」とか想像してたけど、
まさにウナギ!!
ウナギのような小骨感はなく、フグと同じく腹骨はない。身はウナギより少しだけ柔らかめ。
そして風味はまさにウナギ!
ナマズのように大きな個体がいないのが残念ですが、沢山釣って蒲焼きにしてゴンズイ丼にして食べたくなりました!
みなさんも釣りあげる機会がありましたら、一度食してみては如何ですか?